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私たちの旗を掲げよう!
人と会い、人を繋ぐことから生まれた、
気仙沼の魅力あふれるオリジナル結婚式!

2016年11月12日。宮城県気仙沼市でとある結婚式が挙行された。伝統の和太鼓が鳴り響く中、フェリーで海から入場する新郎新婦を、地域の人々が福来旗を振って出迎える。式では地元産の寿司と日本酒が振舞われ、名産のメカジキ入刀セレモニーが行われるなど、気仙沼の魅力を一堂に集めたユニークな結婚式だ。「私たちの旗を掲げよう! Wedding made in 気仙沼」と題したプロジェクトはどのように生まれたのか。そこには新たな取り組みに挑戦する地域の人々と、それを繋ぐゼクシィの想いがあった。

2016-12-08

気仙沼の魅力を集めた結婚式
ゼクシィと地域の人々の挑戦がはじまった

宮城県気仙沼市は、宮城県と岩手県の県境にある港町だ。1980年には9万2千人いた市民が、少子高齢化に伴って2010年には7万3千人まで減少。いまだ記憶に新しい東日本大震災の被災もあり、特に次の世代を担う若者の人口流出は大きな課題だ。一方で、地元には漁業を中心とした豊かな地場産業があり、震災を契機に多くの個人やNPOが活動を続けていて、街には活気が戻りつつあった。

そんな気仙沼の地で出会い、結婚することを決めたふたりがいた。気仙沼で生まれ育った消防士の男乕勇介(おのとらゆうすけ)さんと、震災をきっかけに奈良県から移住した内田祐生(うちださちを)さんだ。震災ボランティアとして気仙沼にやってきた祐生さんは、この場所で勇介さんと出会い、夫婦として末長く暮らしていくことを決めた。気仙沼で結ばれたふたりを、結婚式を通じて気仙沼のみんなで祝福したい。そんな想いが、誰も見たことのない「Wedding made in 気仙沼」を創り上げた背景にあった。

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結婚式を創り出した。そんなプロジェクトの中心人物の一人が、ゼクシィ宮城山形グループで気仙沼地域の営業担当をしている清水大樹だ。「震災から5年目の今年、被災地への支援が少しずつ減っていく中で、ゼクシィとしてできることを模索していました。気仙沼を担当する営業として、何かしたい、でも何ができるのか、ずっと悩んでいました。そんな中、気仙沼で地域の方々に話を聞いてまわるうちに、”ペンターン女子(半島移住女子)”として注目される根岸えまさんや地元のまちづくりサークルのメンバーと知り合い、ウエディングを中心にこの街で何かできないか、という相談を持ちかけたのが始まりでした。」

東京出身の根岸えまさんは、Iターンで気仙沼に移住し、現在は気仙沼市移住・定住支援センター職員として働く傍ら、わかものまちづくりサークル『からくわ丸』の一員として活動している。「震災後、気仙沼には事業を始めた人がたくさんいたのですが、個々の活動に繋がりはありませんでした。震災から5年経って日常が戻りつつある今、“なんか町のためにやろうぜ”っていう雰囲気が街全体にあった。そんな中、ゼクシィから一緒に何かしよう、というお話をいただいたんです。ちょうどこの秋、からくわ丸の活動を通して知り合った勇介さんと祐生さんの結婚式をする予定があって、ぴったりだなって思って。」

清水さんらゼクシィチームと根岸さんらメンバーがコンセプトとして決めたのが「旗を掲げる」というキーワードだ。漁に出た船が大漁を告げる大漁旗は気仙沼にとっての縁起物。また、震災後分かれて活動していた人々が集まって大きなムーブメントを作ろう、という呼びかけの旗印でもある。清水は当時を振り返ってこう語る。「RMPでは、シェアド・リビジョンという場を通じて参加者全員の想いを一つにまとめ上げる活動を繰り返し行ってきました。このプロジェクトも同じ手法を用いて、"旗を掲げる"というコンセプトを全員で生み出し、結婚式を創るという明確な目標に落とし込みました。その上で協働してくれる気仙沼の企業を集め、みんなで創り上げた結婚式を日本や世界に発信しよう、ということを決めました。」

こうして「私たちの旗を掲げよう! Wedding made in 気仙沼」というテーマと共に、気仙沼でしか出来ない結婚式を創り上げる挑戦が始まった。

地域の人々の想いを込めて
見たことのない結婚式をゼロから創る!

港町らしい結婚式を実現するために、メンバーは「海の青」をモチーフに選び、衣装もアクセサリーも装飾もすべて地元産でまとめることに決めた。デニム素材のウエディングドレスや藍染によるテーブルクロスなど、地元の製品を活かしたアイデアが次々と提案される。問題は、それらの製品を扱う企業がこれまで一度もウエディング商材を手がけた経験がほとんど無いことだった。この特別な結婚式のコンセプトに賛同した上で参加してもらわない限り、今回のプロジェクトの成功はない。

清水と共に現地に足を運んで各企業と折衝したのが、ゼクシィ編集部の中道啓と小栗山奈穂美だ。中道は、東京から二週に一度、片道6時間かけてでも気仙沼に通った理由をこう語った。「気仙沼の方々が前を向いてやるべきことをする姿に、純粋に心を動かされました。気仙沼の方は地元を愛している。それを表現した結婚式にしたい、という想いをとにかく足を運んで伝えた。気仙沼に生きる人たちの話を聞いて、そのときの表情を見て、その季節の変わり具合を見て感じたことを結婚式に落としこむことを一番大事にしてきました。」

こうした働きかけに応じて、気仙沼にある22の企業・団体が、一つの結婚式を創るために集まった。ウエディング商材を作る上での知識や経験の不足は、ゼクシィを通じて日本各地の専門家がサポート。デニム素材は気仙沼での加工後、デニムの町として有名な岡山県倉敷市のデニム協会で再加工され、ドレスやタキシードに。結婚式全体のプランニングも、様々なアイデアを東京のウエディングプランナーがサポートして計画された。

今まで協業関係の無い22の企業・団体が集まり、結婚式という一つのイベントを創り上げる。掲げた旗が形作られていく手ごたえを、小栗山はこう話した。「最初は結婚式を専門にしている私たちが引っ張るんだ、やるぞって旗を上げたつもりだったんです。でも今は、携わらせてもらってるというか、気仙沼の皆さんに支えられている。本当に町が新しく生まれ変わる瞬間に立ち会っている実感を持っています。」

式を明日に控えた前日夜、結婚式会場には清水や中道、小栗山などゼクシィの面々、そしてからくわ丸のメンバーが続々と集まり、会場設営を行った。会場に選んだのはK-port。カフェ兼イベントスペースとして運営されているK-portを、漁具や流木など、海をモチーフにした装飾で飾り付け、1日限りの結婚式場として使う計画だ。気仙沼で結ばれたふたりを、気仙沼らしさ満載の式で祝うために。心を込めた会場作りは、深夜まで及んだ。

快晴となった挙式当日ふたりの門出を、
地域の人々の大きな笑顔が取り囲む

快晴となった式当日。気仙沼に伝わる勇壮な虎舞太鼓が鳴り響く中、新郎新婦は海からフェリーで式場に入った。ふたりが着ているのは、地元オイカワデニムのデニム生地で製作されたタキシードとウエディングドレスだ。空も海も衣装も青一色に染まった気仙沼港から、式はスタートした。

挙式は人前式として、夫婦となるふたりが誓いの言葉を読み上げる。「私、男乕勇介と祐生は、気仙沼の町へ誓いを立てます。一つ、気仙沼の町で、これからもずっと住んでいきます。一つ、気仙沼の魅力をもっと見つけていきます。一つ、地域の人から学ぶ気持ちを大切にします。町がくれた縁に、心からありがとうを込めて。」地域への感謝を込めた誓いに、並んだゲストから一際大きな拍手が贈られた。

続いて行われたパーティでは、ふんだんに用意された気仙沼産の品々が惜しみなく振舞われた。シャンパンタワーの代わりに用意された日本酒タワーでは、地元酒造・男山本店の「蒼天伝」が升で作られたタワーの上から注がれ、全員で乾杯。地元名産のメカジキの白身とマカジキの赤身による紅白寿司など、地元の素材を活かした料理と共にゲストを楽しませた。ケーキ入刀に代わって行われたメカジキ入刀では、重さ20kgのメカジキにふたりが手を添えて銛を打つというダイナミックなパフォーマンスも披露。ふたりを祝福し地域を楽しむ趣向の数々に、ゲストはずっと笑顔で語りあっていた。

式は、K-port設立発起人からのお祝いメッセージで締めくくられた。「失ってしまった人の繋がり、地域の繋がり。それをこの場所で中継したい。そんな想いからK-portを始めました。地元出身の勇介さんと奈良からやってきた祐生さんの結婚は、まさにK-portが願っていた絆なのです。なんて素敵なことでしょう。このふたりの絆が、さらに新しい絆に繋がっていくことを願っています。」

ゲストがあたたかく新郎新婦を送り出し、結婚式は無事幕を閉じた。式を振り返って、新婦の祐生さんは「古くから住む人も、新しく移住した人にも分け隔てなく楽しむ風土がある。気仙沼のあたたかさを強く実感しました。」と語った。新郎の勇介さんも「気仙沼の良いところ、楽しいところを自慢できるような式になりました。古いものが廃れつつありますが、夫婦でいろいろな活動に参加しながら、このあたたかな地域を大切にしていきたいと思います。」と話した。

ふたりと縁の深い民宿「唐桑御殿つなかん」の女将 菅野一代さんは、「気仙沼という漁師町に今まであった古いものと、モダンな新しいものが交わった今までにない結婚式。遠くからきた新婦を地域で迎え入れるセレモニーというのも素晴らしい取り組み。記憶に残るドラマになったんじゃないかな。そう思います。」と語った。

からくわ丸のメンバーで漁師の畠山政也さんは、今後への期待を込めて話した。「気仙沼の素材を生かした披露宴が、今後も持続していくことを願ってます。今まで交わらなかった企業が結集して出来た、この繋がりを絶やさないようにしたい。もっとこのmade in 気仙沼のウエディングができるようにできればと思います。」

プロジェクトから生まれた新事業
人と人をつなぐことから、可能性が生まれる

今回の結婚式を通じて、新たな事業も生まれようとしている。タキシードやドレスに使用したデニム生地の製作から、気仙沼の海水でデニムを洗うと生息する微生物環境によってデニムにヴィンテージ風の色あせ感を出せることが判明した。気仙沼では、このジーンズウォッシュを旅行客などが体験できる商品の開発を検討中だ。

地域の魅力あふれる結婚式は、地元のイメージを変えることで地域外への人口流出を防ぐとともに、結婚式を創り上げる過程を通じて、今まで繋がりのなかった企業の協働を創り出し、新しい商品開発のアイデアまでも生み出そうとしている。今回の取り組みは、日本全国の地域に対して、様々な可能性を示唆している。

地域に新しい繋がりを生むべく奔走した清水は、今回のプロジェクトをこう振り返った。「対面で相手にきちんと気持ちを話して、相手の気持ちをお貸しいただいたことが、今回の成功を生んだのだと思います。RMPの営業という仕事は物を売ることだけじゃなく、人と人をつなげる仕事だと僕は考えています。その意味で、このプロジェクトは僕の営業人生の集大成でした。ここを超える何かを、また探していきたいと思っています。」

多くのメディアにも取り上げられました。

「新郎と新婦がフェリーに乗って入場 気仙沼でユニークな結婚式」(仙台放送・映像)
http://ox-tv.jp/nc/smp/article.aspx?d=20161112&no=41

「街のみんなが祝福!地元だからこそできる新しいウエディングの形」(Peachy)
http://news.livedoor.com/article/detail/12342264/

【結婚式にご協力いただいた地元企業・団体のみなさま(順不同)】
NPO法人ピースジャム[ジャム] / (有)花久生花店[生花] / アンカーコーヒー マザーポート店 [コーヒー] / 虹の森焼菓子店 [お菓子] / (有)大上観光バス[観光バス] / オイカワデニム[ドレス・タキシード] / 大島汽船株式会社 [フェリー] / 藍工房 OCEAN BLUE[藍染テーブルクロス] / ともしびプロジェクト キャンドル工房[テーブルジャンドル] / 菊田染工場[大漁旗] / 株式会社 男山本店[日本酒] / K-port[会場] / (株)花香園[生花] / pensea & Co.[デザイン] / 唐桑御殿つなかん[料理] / わかものまちづくりサークル「からくわ丸」[プロデュース] / ブライダルハウス藤仙[衣装・ヘアメイク] / 松圃虎舞保存会[和太鼓] / 戸羽貫[ウェルカムドリンク] / 一般社団法人プレーワーカーズ[キッズスペース] / aqua labo kesennuma[アクセサリー・会場装飾] / ナマステカフェ部[料理] / 気仙沼市移住・定住支援センター[プロデュース] /

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