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FY 2019 RMP BEST11
Interview

Vol.08

「自信がないから、徹底的に準備する」
自問自答の独自スタンスが切り開いた
ゼクシィの新たな提供価値

Teruhisa Inoue
井上 照久
営業統括本部 マリッジ&ファミリー領域営業統括部 営業企画部 営業企画2グループ

結婚式場などのクライアントに対する『ゼクシィ』のメディア提供価値を再定義し、新たな営業モデルを築いた井上。厳しいマーケットに対し現実をファクトで捉え、実現可能な事業計画を提言し、成果へ結び付けている。新人時代は「仕事に興味がもてなかった」と振り返る井上だが、営業、そして営業企画としてクライアントに伴走した経験を通じ、どう今のスタンスが確立されたのかを紐解いた。

Career: 2010年、新卒入社。進学事業本部にて大学・短大・専門学校などへの広告営業を担当した後、2014年にブライダル領域へ異動。首都圏の結婚式場・ホテルへの広告営業、その後、『ゼクシィ』本誌とネットの商品企画、事業開発などを手がける。2019年より、営業企画として営業向け各種ツール開発および個社案件に伴走。2019年度、『RMPベストイレブン』を受賞。

「なぜですか」「本当に必要ですか」――クライアントと共に突き詰める

『ゼクシィ』の役割とは――ブライダルマーケットの状況が変わっていく中、クライアントである結婚式場に対し、従来の提案・戦略のままでは難しい。そこで現実を見つめ、これまでの型にとらわれず体制や思考を見直し、徹底した伴走力で経営に新しい営業スタイルを提言・実行したのが井上照久だ。


結婚式場と言っても、企業の成り立ちや経緯はさまざまであるのに、ひとえにクライアントの集客数アップだけに着目し、そこに注力するべきなのか。もっと他にできることはないのか。クライアントと同じ目線で語れる定量定性情報を基に、何度も何度もヒアリングと協議を重ねながら不可能ではなく挑戦可能な目標をクライアントと共に目指せるシナリオを作成していった。


井上はクライアントとの対話の場で、相手の言葉をそのまま受け入れるのではなく、「ファクト(事実)」にこだわって課題を掘り下げる。


「例えば、お客様が『集客数100件を目指したい』と仰ったら、『なぜ100件か』「本当に100件必要なのか」を話し合う。100件の集客のために投じる広告費、プランナーやサービススタッフの人件費などを踏まえて考えると、『70件を目指したほうが現場の皆様も納得でき、かつ持続可能なビジネスになる』と気付くこともあるんです」


その結果、「ここにはこれほどの予算を使う必要はないですね」と、こちらからの提案額を下げることもある。もっとも優先するのは、ゼクシィ営業の事情ではなく、クライアントにとっての合理性だ。

こうしてクライアントと共に、この変化する時代の中でどう企業成長を続けるのかを考える井上のスタイルは、ベストイレブン受賞の折、「緻密な型破り」と評価された。


マーケットの成長期は、3年後のビジョンを描いた上で2年後・1年後の計画を立てるのが主流。しかし、産業が成熟し戦略シフトが求められる期では、環境の変化も大きく、目の前の小さな目標すらも達成するのも難しくなる。よって、短期目標をいかに確実に遂行し続け、その積み重ねが将来につながるのではないか――井上の誠実な問いかけにより、経営の在り方を根本から見直した企業もあるという。

自信がないから、徹底的に準備する。あらゆる視点で考える

クライアントの方針や考えに安易に同調したり迎合したりすることがない井上は、はたから見ると「強い自信」を感じさせる。ところが、「自分に自信を持ったことは、ない」と言う。


「自分はデキるなんて思ったこと、一度もないですね。自分に価値はあるのか、この仕事の担当は私でなければいけなかったのか、と常に自問自答しています。クライアントに企画書を提出しようとしているときも、『こんなプレゼンなら小学1年生でもできるんじゃないか』と悩んだり」


だから、準備を怠ることはない。自分が出す案によって、クライアントがどう動くことになるのかまで想定し、相手が動きやすくなるような提案書を準備する。


「テストと似ていると思うんです。出題範囲をくまなく勉強して、ある程度ヤマもはって、本番を迎えて、想定通りの点数が取れたかどうかを確認する。想定外の問題が出たら、そこを勉強し直して次のテストに備える。クライアントとのアポイントも同様で、あらゆるパターンへの準備をして、ロールプレイングもし尽くした上で臨みます。それでも本番でつまずいたら、二度と同じことを繰り返さないように勉強し、次の準備をする。その繰り返しです」


自分に自信が持てないから「他の人になってみる」――それも井上に身に付いた習慣だ。


「自分の中に2人以上の人物を置くようにしています。『Aさんはこう言うけれど、Bさんの視点から見たらどうなの?』と。この提案書を、営業ではなく経理の人が見たらどう思うのか、中学生が見たらどう思うのか、とか」


商談の場でも、目の前の相手に乗り移ったつもりで、「自分がこの人になったとしたら、こんなリアクションをするんじゃないか。こんな行動をとるんじゃないか」と考えを巡らせているという。


「ついつい自分が描いたシナリオに乗せたいと思ってしまいがちだけど、それでは相手の可能性を狭めることになります。『こう問いかけたら、こう返ってくるはずだ』とは思わない、自分の理想論や思い込みを相手に押し付けないようにしています」

さまざまな人との交流が、今の仕事のスタンスを築き上げた

「考え方や感じ方は十人十色」。井上はそれを幅広い人たちとの交流を通じて学んだ。


リクルートに新卒入社してから数年間、井上は「仕事に興味がもてなかった」と言う。

とはいえ、好奇心・探求心はもともと強い。その対象が、仕事よりも「人」に向いていたのだ。

目標達成に向けてやるべき仕事はしっかりこなしたが、社外で友達と遊ぶこと、新しい友達を作ることにエネルギーを傾けた。


さまざまなバックグラウンドを持つ友人・知人たちとの交流は、井上の仕事のスタンスに大きな影響を与えているようだ。

「単にいろんな考え方があるだけでなく、同じ人でも立場や状況が変われば考え方が一変するものだと実感しました。『この人、1年前と転職した今では言っていることが全然違うな』なんてこともありましたし。そんな経験も、『いろんな人の立場や視点で考えてみる』という姿勢につながっていると思います」


友人・知人たちが抱えている課題も耳にした。「この悩み、6年前に会ったあの人も口にしていたな」「業界が異なっても、この問題は共通してあるんだな」――さまざまな人が語る課題に向き合う中で、自分がやるべき仕事の方向性も見えてきた。


「成長・拡大を目指す企業にはもちろん、マイナス状態からの回復を目指したり、業界での生き残りをかけて戦おうとしたりしている企業や人の支えにもなりたいと考えるようになりました」

求めるのは「居心地が悪い場所」。変化にいち早く反応できる人であり続けるために

「自分は社会に対して何を返せているんだろう」。

ふとそんな想いが浮かんでから、一日一日を振り返るようになったと言う。


「それから丁寧に生きるようになったんです。目の前の小さなことにも丁寧に向き合うようになると、周囲の人の良い面もくっきり見えてきて、組織全体の利益まで考えたミッションを意識するようになりました」


井上は、クライアントの事業計画に応じ、メディア投資の最適化につなげるスキームを型化。他のメンバーも使えるようにすることで、「ゼクシィが提供する新たな価値」を組織全体へ広げた。


井上が日々の仕事で意識しているのは「自分が取りに行く」ことだという。

「仕事も生き方も、手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けると思います。いずれ体力や気力が衰えたらそれもひとつだと思いますが、身体も心も元気な今は、手を抜かずにいきたい。目の前にある業務は、誰かが持っていく前に、真っ先に自分が取ろうという気持ちでいます」


この先のキャリアプランは具体的には立てていない。ただ、なりたい人物像のイメージは明確に描いている。

「変化に対して俊敏に反応できる人」だ。


変化に対応できる人であり続ければ、さまざまな選択肢から次の道を能動的に選ぶことができると考えている。

「居心地が悪い場所に、ずっと居続けたい。居心地が良い場所にいると、新しい刺激に無関心になり、反応が鈍くなると思うから。居心地が悪い環境に身を置いて、気持ちがピリピリしているほうが、変化にすばやく反応できると思うんですよね。これまで、営業・商品企画・事業開発・営業企画といろんな部門・ポジションを経験してきましたが、もともと自分に自信がないし、常に自分を責めているような性格だから、居心地が良いと感じたことはありません。でも、誰よりも充実していて、誰よりも幸せだと思っています」


Teammate Voice

AYAKA KONO
河野 綾香

営業統括本部 マリッジ&ファミリー領域営業統括部 営業企画部
営業企画2グループ グループマネジャー

見た目の筋肉量とは似ても似つかない繊細さが魅力のわさお(愛称)さん。営業現場で起きている事象を丁寧に集め、"営業が本当に使える武器になっているのか?"を徹底的に考え抜きスピード高くツールや仕組みをリリースいただいております。1つのツールの裏には100ページに及ぶ下書きと、10回に及ぶシミュレーションが実は存在しています。リリース後も現場FBを基に修正をし続け、営業企画の価値を体現いただいております。

My Bet on Passion

井上 照久が大切にしたいPassionは
「人への愛情」

僕にとって人に愛情を注ぐということは、自分以外のすべての人に好奇心と探求心を持ち続けること。人と会うときは「テストの本番」のような気分で、有意義な時間にするためにはどうすればいいかを考えています。

記事中で紹介した事業(名称や内容含む)や人物及び肩書については取材当時のものであり、現時点で異なる可能性がございます。