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「世の中に新しい価値を提供したい」。難度の高い交渉を実らせ、新サービスを実現

新卒で入社したリクルートから一旦離れ、ベンチャー企業の立ち上げ、コンサルティングファーム勤務を経て、再びリクルートマーケティングパートナーズに入社した森。リクルートでの新しいチャレンジに込めた想い、その想いを実現するまでを振り返る。

2016-03-09

「生きるために大切な力と知恵を子どもたちに」。新しい教育サービスの創出に取り組む

「世の中を変えるインパクトのあることを実現したい。新しいもの、便利なものを生み出したい」

森がそう考えるようになったのは、新卒でリクルートに入社して1年目のことだった。医療・健康情報サイト「ここカラダ」を担当。それまでの病院検索機能に加え、新たに人間ドックや検診の予約サービスを開発した。
リリース直後からユーザーがどんどん増えていくのを目の当たりにし、必要としていた人がたくさんいたことを実感したという。

「望まれているのに、まだ世の中にないものがある。それを自分の手で創って送り出し、それによって世の中が動く。これはすごいことだ!と」

そんな思いを実現すべく、同志たちと数百万の資本を出してベンチャー企業を立ち上げる。インターネットメディアやBtoB広告営業など、様々な事業にチャレンジするが、経営メンバーの間で目指す方向性が分かれたのを機に退社。これまでにないハードな経験を積みたいと考え、コンサルティングファームに転職した。

新たな環境で経験を積む中で、森の中にある想いが沸き上がってくる。
「自分が無知だと考えていたので、①まずは世界中の知恵・知識を集めて②子どもたちに、今以上に早い段階で届けると見える世界が変わるのではないだろうか」というものだ。

「色んな仕事にチャレンジしてみて感じたんです。目まぐるしく変化する社会を生き抜いていくためには、グローバル感覚・思考力・胆力・忍耐力・協働性・好奇心といったものが必要。これらを身に付ける経験を、少しでも早いうちからしたほうがいいと考えるようになりました」

その頃、森が注目していたのは「TED」。世界の著名人のプレゼンテーションを動画で閲覧できるサイトだ。わずか15分のオンライン動画で、世界中の知恵や知識に触れられる。「これをもっとわかりやすく、15歳向けに制作できたら面白いんじゃないか」。そんな考えが浮かんだ。

そんなとき、リクルート在籍時の先輩を通じ、ある人物に会う機会が設けられる。
当時ネットビジネス本部で本部長をやっていた現社長である山口である。
山口は「森君は今、何をしたいと思っているの?」と問いかけた。
森が、自分の考えていること、チャレンジしたいことを伝えると、こんな答えが返ってきた。

「それいいね。やろうよ」
「今まさに、その準備を始めてるんだ」

山口が未来ビジョンを熱く語る姿に心を動かされ、森はリクルートに帰ることを決意した。

 

「最高の先生」を獲得するために海外と100回にわたる交渉を続ける

RMPに入社した森は「スタディサプリ(旧受験サプリ)」の企画・開発に取り組んだ。
開発当時は、大学受験の支援サービスサイト。入試の過去問題、模試、偏差値情報、入試日程などの無料コンテンツを提供してきた。
森のミッションは、このサービスに新しい価値を加えること。受験対策だけでなく、高校生が「未来の幅を広げられる」教育を提供することを目指した。

具体的には、「哲学」「お金」「社会」など、人生に必要な知識・知恵を伝授する教養講座、「世界標準の21世紀スキル」として「創造力」「コミュニケーション」「クリティカルシンキング」「テクノロジー」「問題解決力」などを学ぶ講座を企画した。

「こだわったのは『最高の先生』。その分野の第一人者であり、難しい内容を分かりやすく伝え、魅了できる講師の授業を揃えることを目標としました」

森は、明らかに交渉ハードルが高い著名講師にも果敢にアプローチし、粘り強い説得によって協力を獲得していった。
特に難度が高かったのは、米ハーバード大学で史上最多の履修者数を記録した政治哲学の教授、マイケル・サンデル氏との交渉だ。英語は苦手だったが、英語ができる同僚の協力を得て英文のプレゼン書を作成。教授のエージェントを通じ、100回以上のやりとりを重ねた。

当初は断られていた。サンデル教授の授業は、数百人の聴衆と対面し、参加者の意見を引き出し戦わせながら結論へ導くスタイル。「カメラに向かって話すのは自分流ではない」と拒絶された。あきらめなかった森は、「最高の授業を、世界の果てまで届けてみせます!」と訴え続けた。

交渉を続ける一方で、ネットワークを駆使して情報収集も行った。そこで得たのが、サンデル教授が日本で信頼する人物がいるということ。その方にも自らの足で交渉し協力を得ながら、教授の講義動画の配信が実現した。

これからも新しいものを生み出すために、人を巻き込む力」を磨く

各界の講師を獲得した森は、6ヵ月の間に130本のコンテンツの企画・制作を推進し、「未来の教育講座」をリリース。現在、「スタディサプリ」は2015年度累計有料会員数が25万人(2016年3月現在)に達している。

「自分1人の力で達成したわけではない」と森は言う。
企画の立ち上げからリリースまで、巻き込んだスタッフはパートナー会社含め約40人に上る。

「皆が、『魂』を込めて取り組んでくれた。新しいことに挑戦する人に共感し、応援する。『無理だ』『あきらめろ』なんてことは言わず、とことん続けさせてくれる。リクルートにはそんなDNAが宿っていると感じます」

現在の森は、営業現場でチームリーダーとして、高校に向けて「スタディサプリ(旧受験サプリ)」の活用を提案する活動を行う。ある高校では、「考える力」を磨くことを目的とした教育改革のプロジェクトにも参画している。

「来年度チャレンジしたいのは海外への展開。特に東南アジアなどの発展途上国で、営業×コンテンツ×マーケティング×システムの4要素をどのように統合しながら各国で最適な形で展開するのか。実現するには、異なる文化・環境の現地の方々も含めさらに多くの人の心を動かしながら、まだここにないスピードでトライ&エラーしていく必要がある」と語る。

プロフィール画像

森 大尚

ネットビジネス本部 ラーニングプラットフォーム推進室 事業開発部 受験サプリG

2008年、リクルートに新卒入社。事業開発を経て、ベンチャー企業を立ち上げる。その後、コンサルティング会社勤務を経験し、2014年にRMPへ復帰。2014年度、ベストイレブンを受賞及びRMP通期準グランプリを獲得 (※)ベストイレブン:RMPのありたい姿に向けて使命を果たし最も貢献した11人

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