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RMP FEATURE

RMP FEATUREQuipper

未来のまなびをデータで支える、
分析のスペシャリストたちが語る「醍醐味」とは

場所や時間を問わずに学べるオンライン学習サービス「スタディサプリ」を始め、英語学習を支援する「スタディサプリENGLISH」、先生向け学習管理支援システム「スタディサプリ for TEACHERS」など様々なサービスが展開されている。これらは、生徒の受講データをはじめとする膨大なデータから導き出された「ファクト」に基づいて、日々改良が続けられているのだ。
2018年12月10日に開催した「StudySapuri Data Meetup #2 ~事業成長を加速させるデータ分析とは~」では、事業チームとデータチームの連携によってどのように新たなサービスが生み出され、磨き込まれているかを、データ分析に携わるメンバーの実例とともにお届けした。

2019-01-24

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分析スピードと業務との接続を強化し、「量」だけでなく「質」も追求

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国内で60万人を超えるユーザーに利用されているBtoCのオンライン学習サービス「スタディサプリ」は、海外では「Quipper」のブランド名でフィリピン、インドネシア、メキシコの3カ国で同様の学習サービスを展開。また、英語学習サービス「スタディサプリENGLISH」は学生~社会人まで幅広く利用され、学校・先生を介して生徒を支援するためにBtoBtoCの形で提供されている「スタディサプリ for TEACHERS」は全国2300校以上の高校に導入されている。
そんなアプリの企画や開発をデータの側面から支えているのが「データ分析グループ」だ。同グループに所属する林田祐輝は「スタディサプリが掲げる5つのコアバリューのうち、データを基に意思決定を行う『Fact-based』を軸に、スタディサプリやQuipperの成長を後押しすることが我々のミッション」と述べた。

一般にデータ分析部隊は独立した組織として機能することが多い。だがスタディサプリの場合は「プロダクトやサービスごとにデータサイエンティストが付いており、距離が近い」ことが特徴と述べた。サービス特有のドメイン知識を迅速に吸収し、チームとの信頼関係を形作っていくことが狙いで、事実、ニーズやプロダクトの状況に応じて多彩な分析タスクを行っている。

林田は、データ分析グループの今後の方針を紹介した。
「1つはBtoBtoC領域の強化です。BtoC領域において、データ活用や分析体制の整備は進んだが、もう一方のBtoBtoC領域はまだ伴走体制が十分でない。学校を通すことで、取り組みや扱うデータも異なっており、この領域をデータドリブンで更に成長させていきたいです。」

「2つ目は、フィリピン、メキシコ、インドネシアといった海外拠点それぞれにデータ分析組織を作り、データ活用の底上げを図っていくこと。
そして3つ目は、分析の「質」の向上です。これまで国内の分析は『量』を中心に、とにかくさばける体制作りに注力してきましたが、今後は質も一緒に上げていきたい。いろいろな学習データを積極的に取りにいき、学習行動や成果につながる要因分析を実現していきたいと思っています」

ではどうすれば質を向上できるのだろうか。
「これは私の考えですが、"スピード"と"業務への接続"の2つの組み合わせが重要。スピードは3つあり、データ抽出や分析、示唆出しのスピード、ドメイン知識を得るスピード、新しい分析スキルを使いこなすスピードです。それをさらに加速するため、さまざまな分析ツールを積極的に導入していきたい。同時に、業務への接続を強めるため、企画側との信頼関係を構築し、業務との接点を強化していきます」

林田は最後に「分析ニーズが多様で、分析スキルの幅が広がること。そして新しいツールや技術の採用に積極的なこと。何より、スタディサプリ全体に『Fact Based』の文化が根付いており、データ分析者にとっては仕事のしやすい環境であることがスタディサプリのデータ分析チームの魅力です」と述べ、イントロダクションを終えた。

スタディサプリの成長で変わるステージ、しかしデータ分析の本質は変わらない

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リクルートマーケティングパートナーズに入社して3年強、データ整備やBIツールの導入などを手がけてきた堀井剛。彼は、スタディサプリの成長に合わせて分析のステージを大きく3つに分け、どのようなデータ分析を行ってきたかを紹介した。

「ステージは変わっても、データ分析のステップ自体は変わりません。意識しているのは、まず、分析依頼者が何のために、何の目的で分析を依頼しているかをはっきりさせること。ここがぶれると分析結果もぶれてしまう。また、分析結果を報告しても、受け取った側が『よくわからない』では悲しいので、相手が解釈しやすい形で届けることを心がけています」

1つ目のステージは、Quipperと当時の受験サプリ・勉強サプリのシステムを統合し、スタディサプリとして船出したばかりの時期。
「当初は、データがばらばらに存在し、整っていなかったですね。それを整理し、Treasure Dataにデータを投入しながら、いろいろな部署が必要とするモニタリング分析を行っていきました」

この段階で有効だったのが「二軸分析」だった。たくさんの変数をそのまま表現するのではなく、グルーピング・要約してタテとヨコの二軸で表現することで「感覚的にデータを解釈しやすくなる」ことが利点で、当時のみならず今も集客やUX改善に活用しているという。

2つ目のステージは、データ分析に携わるメンバーが増えて組織を強化し、意思決定につながる重要な分析も行うようになった時期だ。その好例が、「キャリア決済機能」に関わる分析だった。

「スタディサプリの料金支払いはクレジットカードやコンビニ支払いの他、キャリア決済も使えます。けれど、このキャリア決済機能は、エンジニアにとってはメンテナンスコストが高く、新たな開発や保守の観点で大きな足かせになっていたんです。この機能を存続すべきかどうかの判断を下す際に役に立ったのがデータ分析でした」

「キャリア決済機能がある既存のパターンと外した時のパターンとでA/Bテストを実施し、結果としてキャリア決済がある既存の方が決済登録CVRにおいて有意差があることは分かりましたが、さらにもう一歩踏み込み、キャリア決済を外すことで売上や利益にどれだけインパクトがあるかまで、分析しました。その結果、機能を外すと多額な損失が生じる可能性があるという結果が得られ、継続を決定。これは、分析をしっかりとした意思決定につなげることができた事例でした」 (https://quipper.hatenablog.com/entry/2018/05/31/080000

そして3つ目のステージは、データ組織がさらに拡充して分析がさらに多様化。プロダクトの磨き込みや、新しいサービス開発まで行うようになった段階だ。

「スタディサプリの主力サービスでもある合格特訓コースでは、現役の大学生がオンラインコーチとなって学生を支援しています。その利用者にアンケートを実施して結果を満足度と重要度の二軸で分析し、学生のコーチに対する満足度向上と関係の高い、すなわち重要度の高い項目を定量的に見つけていきました。例えば、「チャットの量」という項目は重要度が高いのに、学生の満足度が平均的でした、そのため意識して改善する必要があるのではないかと提案する、という具合に使っています」

このようにデータ分析の側面からサービス改善を支援してきた堀井。 「様々な部署から届く依頼は多様化しているけれど、ニーズに応えるべく、培ったドメイン知識を駆使し、色々な分析手法を用いて分析してきました。今後は、グローバルでも日本と同様なデータ分析基盤の構築を推進するとともに、過去データの分析ではなく、未来を予測するところに力を入れていきたいです」と語った。

さらに「皆さんも悩んでいると思うけれど、相関関係ではなく因果関係で意思決定をできるようにしたい。仮に因果関係を見誤ると意思決定もずれてしまう。その辺をしっかり見て、今後の分析に生かしていきたいですね」と締めくくった。

テキスト分析を元に必要な施策を検証、合格特訓コースにみる磨き込みの実例

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個々のプロダクト改善においてデータ分析はどのように活用されているのだろうか。データ分析に基づいてPDCAを回し、合格特訓コースのサービス改善につなげた事例を中西慶彰が紹介。 「私たちは、日々、プロダクトマネジャーとともに色々な分析を行い、時には統計ツールを使いながら、分析結果について話をしてプロダクトの改善を目指しています」

合格特訓コースは、志望校合格を目指す生徒に専用の学習プランを提供するとともに、現役大学生の担当オンラインコーチがついて、チャットで声がけしながら勉強を支援していくコースだ。本当に生徒の成果につなげるにはどうすればいいかを探るため、さまざまな仮説を検証し、改善につなげてきた。

例えば、多くの時間勉強する生徒を持つコーチが、普段、どのようにチャットで声かけをしているかをテキスト分析実施。よりよい成果を出せているコーチの場合は、一つのワードに対して関連するワードがよく利用されていることが分かった。

「この結果からは、生徒が勉強した後、きちんとコーチがフォローしていることが分かりました。今週の振り返りと来週の計画というコーチの業務プロセスをきちんとなぞり生徒を引っ張っているかどうかが、数字の違いに表れたんです。そこで改めて基本的な部分を徹底する方針を立てた結果、学習実施数が1.3倍に伸びる効果が得られました。また新たな取り組みとして、オンラインではなくリアルで、夏休みをどう使うべきか、を講師が伝えるセミナーを実施し、その効果も測定しました。夏休みの勉強時間が受験の合否に大きく影響することは知られていますが、イベントを実施した直後から、週ごとの勉強時間の中央値が上にシフトしたんです」

ここで計画通りに勉強時間を達成できなかった生徒についても、チャットの内容をテキスト分析してみると、どうやらスタディサプリと紙の参考書を併用して勉強していることが分かってきた。

いくつかの実例を紹介した上で、中西はこう述べた。
「事業伴走型でデータ分析をしていく上で意識していることは3つあります。1つ目は時間を意識すること。事業は日々動いているため、こちらもなるべく早いスピードで出せるよう時間を意識しています。2つ目は、そのためになるべくシンプルで分かりやすい手法を選ぶこと。事業担当が分からなければ意味はないからです。 そして最後は、誤解を恐れずに言うと、多少のいい加減さも時には必要ということ。常にスピードが求められる中で、限られた時間の中でのベストを出すことを意識しています」

 今後もこの3つを意識しながら、受け身の形ではなく、ビジネスと開発、データ分析者が一緒にプロダクト開発に取り組む「新しいカタチ」を推進していきたいと語った。

データドリブンな学校接点を実現し、先生を、ひいては生徒を支援

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最後に、営業からデータ分析という異色の経歴を持つ濱松雄希が、スタディサプリ for TEACHERSでのデータ活用について紹介した。

「スタディサプリ for TEACHERSは、これまでのBtoCではなく、学校・先生を介して生徒を支援し、進路の幅を広げるためのBtoBtoC型の事業です。宿題の配信や、アンケートをとってインタラクティブに授業を進めることもできます。ただ、新しい分野だけに、当初は基礎的なデータすら把握できていない状況でした」

そこで実践したことはこうだ。
まず、担当営業が各学校のスタディサプリの活用状況を一目で把握できる環境を提供。合わせて、先生が生徒の行動を把握できるレポートも用意し、先生と生徒のアクションを比較しながら、スタディサプリ for TEACHERSをどのように活用できるか、議論できる場を作った。いわば「データドリブンな学校接点」を実現し、これによって状況は劇的に変わったという。

「営業行動が効率化し、重点的にフォローすべき学校が分かるようになったほか、先生との接点が拡大。使用頻度や途中離脱などを数値で見れるため、先生の行動が生徒にどう影響するかが可視化できるようになりました」

この結果、スタディサプリ for TEACHERSのリピート率は大幅に改善したという。 一連の取り組みで重視したポイントはいくつかあるが、濵松が重視したのは営業への連携だった。

「『営業にもBIツールを導入する』という話はよく聞きますが、失敗した事例もよく聞きます。理由は3つ。1つは情報過多にならないようにすること。情報が多すぎるとどれを見ればいいか分からず、結局迷ってしまう。2つ目は、どの営業も優遇せず、同じ条件で支援すること。そして3つ目は、営業行動を理解すること。データ組織にいるとデータには詳しくなるが、それが現場でどう使われるかについてはおざなりになりがちです。現場のほしい情報と乖離が生じないよう、営業のトークスクリプトに合わせてどのタイミングでどのデータを見せるか、を見据えて設計し、装着するようにしています」

 営業を支える黒子として、彼はこう語る。
「営業に見せるデータも、すぐ見て理解でき、価値が伝わりやすいものを提供します。『こうすると活用が広がる』という成功のナレッジを営業に理解してもらうこと、また活用の場で生まれた新しい企画を吸い上げ、それもレポーティングしていくことでPDCAが回っていくんです。ただ、前提として大切なのは、過不足なくデータを取得する環境があり、かつ営業現場にデータ活用に積極的な姿勢があってこそうまくいっていると思います」

 最後に、「データを活用して先生方を支援し、教育現場を良くしていきたい。そしてその先にいる生徒の未来に貢献したい。ゆくゆくは先生だけでなく生徒の家族も巻き込み、データを活用して生徒を理解し、励ますことのできる場を提供したいですね」とし、データを通じたイノベーションによって「生徒のまだここにない未来」に貢献していきたいと宣言した。

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