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「最高の学び」を届けるための「最高の仕事」って?Quipperメンバーが語る開発現場の本音
~StudySapuri Product Meetup~

「世界の果てまで、最高の学びを届けよう」ーーそんなミッションを掲げ、「スタディサプリ」とともに学生・先生向けの教育サービスを提供しているQuipper。日本のみならずロンドン、ジャカルタ、マニラ、メキシコシティにまたがり事業を展開し、国内外で累計約75万の有料会員に学習コンテンツを提供しているサービスは、どんな「中の人」が、どんな「思い」を持って日々向き合っているのだろうか。2018年7月19日に開催されたイベント「StudySapuri Product Meetup #1」では、Quipperメンバーがその内側を語った。

2018-09-13

「脱スタートアップ」ならではの醍醐味とは?

2017年には2.5兆円規模に上ったと言われる教育市場。その中で、テクノロジーとITを掛け合わせたEdTechにも注目が集まっている。

Quipperはその中で、子供から大人まで学習できるプラットフォームとしての「スタディサプリ」や「合格特訓コース」にはじまり、先生や教育者を支援する「スタディサプリ for Teachers」や「Quipper School」などを通じて、「学習機会」だけでなく「学習効果」を届けるべくラインナップを拡大し、「スタートアップ」からの脱皮の時期にさしかかっている。

自らスタートアップを立ち上げた経験のあるkenta-takubo@kenta-takuboは、「自分で会社をやっていた時期は、四半期ごとにリニューアルし、コードを作っては捨て、作っては捨ての繰り返しだった」と振り返った。そこをくぐり抜けてきたQuipperはいま、「新しい市場を作るというフェーズにある。『オンラインで学習する』という習慣がある程度普及してきたが、これからキャズムを超えなくてはならない」と語る。

1kenta-takubo.JPGスタートアップにはスタートアップならではのやりがいがあるが、「脱スタートアップ」の時期には、メジャーへの階段を上り始めたアイドルグループのような醍醐味があるそうだ。「顧客からのダイレクトな反応が得られるし、四半期ごとにリニューアルして捨てるのではなく、成果をこつこつ積み上げていくことができる。その一方で、自分が組織を作っている感覚もある」

kenta-takuboは「サービスが成長してくると、1人では絶対にできないことが出てくる。Quipperではエンジニアだけでなく、ビジネスやデザイナーなどいろんな人と協力してサービスを作り上げている。今日はその仕組みや知見を共有したい」と述べ、ぜひ、チームを構成する他の人たちの目線も想像しながら、プレゼンテーションを楽しんでほしいと来場者に呼び掛けた。

大きな価値を素早く届けるために必要な「2つ」のポイント

続けて、学習支援だけでなく進路選択の支援まで行う「スタディサプリ for Teachers」の開発に携わっているkechol@kecholが、「チームとしてどんな価値を、どのように届けるか」を追求する取り組みを紹介した。

スタディサプリの前身となる「受験サプリ」を提供していたリクルートにQuipperが仲間入りしたのは2015年のことだ。だが、異なるプラットフォームの統合はもちろん、プロダクト開発に関する考え方や意識に「乖離」があったのも事実だという。では、新チームはどのようにこの問題を乗り越えてきたのだろうか。

1つは、「チームとして何を作るのか」について、チーム全員の目線を合わせることだ。開発者やデザイナーといったプロダクトチームだけでなく、営業企画や事業企画も一緒に「自分たちの顧客は誰で、何を価値と感じ、何を届けるか」について、SlackやGitHubを用いてコミュニケーションし、議論してきた。時にはサービスを使っている先生方の生の声を聞いたり、自らサービスを使ったりして、どのように活用されているかを確認し、改善してきたとkecholは言う。

そのときに大事にしたのは「チーム全員で意思決定を行うこと。意思決定をオープンにすることで納得感が得られるし、『自分たちで決めたことだ』という認識を持ち、オーナーシップを持てるから」だった。

もう1つ、「チームとして作ったものを、なるべく早く顧客に届けるための工夫もいろいろこらしている」そうだ。当たり前といえば当たり前だが、「いつごろ、どんな機能が提供できるか」を把握するため、モノを作りを始める前にはしっかり見積りを行い、カンバンで管理している。

また「一度機能を作り始めると、その他のエンジニアリングタスクに取り組む時間がなくなりがち。そのため、エンジニアの生産性向上やプロダクトの品質改善に割く時間として、Quipper独自の『Quality Budget』というものを導入し、全体の20%の時間を充てられるようにした」

さらに、開発用に「Edge」と呼ばれる本番環境とほぼ同じ環境を用意し、開発段階で早めにバグを洗い出したり、障害時の問い合わせ対応に活用。一方で、Feature Flagを使って、本番環境ではまだ使わない機能を先にデプロイしておき、あとからリリースする仕組みも整えた。これにより「リリーススケジュールを柔軟に保つことができる」そうだ。

スタディサプリ開発チームのこれまでとこれから StudySapuri Product Meetup #1 (1).png最後に「チームが目指す世界、目的意識を明確にして、透明性のあるコミュニケーションや意思決定を行うことで、チームとして届けられる価値の大きさが変わってくる。また、正確な見積りやQuality Budget、Edge環境を活用することで、生産性を落とすことなく開発を行い、プロダクトをデリバリすることで、ものすごく早い速度で顧客に価値を届けることができているのではないか」と述べた。

ハイブリッド開発に取り組んでみて分かる、
「React Nativeは『あり』」

次にhotchemi@hotchemiが、React Nativeを活用したハイブリッド開発の取り組みを紹介した。「スタディサプリを使う若いユーザーは、モバイルアプリの利用率が高い。そこにいろいろな機能を加えたいが、AndroidやiOSといったモバイル開発のできるエンジニアは、Webに比べると少ない。それをスケールアップさせる手段としてReact Nativeを導入した」という。

hotchemi.JPG
hotchemiは「React Nativeっていうと、だいたい『アプリは本気じゃないんでしょ?』と聞かれるが、答えは明確に『No』だ。QAではネイティブと同等の品質に到達しなければ出さないようにしている。それにReact Nativeを活用するにしても、フレームワークを生かすにはネイティブの知識が必要不可欠だ」と説明した。

現在、生徒支援に当たるコーチを支援するアプリ「for Coaches」は100%React Nativeで書いているという。しかも、Code Pushを用いてOTA配信を実現しており、「開発を終了すると自動的にGitHubにプルリクエストが作られ、テストをしてマージするとCircleCIが自動的に動いてOTA配信され、自動的に新しい機能がコーチの手元に届く」仕組みだ。

今は、SwiftやKotlinなどを組み合わせて開発していたスタディサプリ本体についても、React Nativeを組み合わせたハイブリッド開発に移行中。具体的にはメッセージやプロフ、宿題といった複数の機能をReact Nativeにリプレースしているそうだ。

「こだわりポイントは、ネイティブとJavaScriptを混ぜた開発スタイルに挑戦していること。だけど、いろいろとつまずきポイントもある」そうで、「データの同期戦略」と「UIの一貫性」には注意だと振り返った。

現在、東京とマニラにまたがり、iOSとAndroid、JavaScriptそれぞれ2名ずつ、6名体制で開発を進めているが、全てのコードを1つのレポジトリに入れる「モノレポ」を採用し、CIの時間短縮にも取り組んでいるそうだ。

試行錯誤しながらハイブリッド開発に取り組んでみたhotchemi。Androidでの開発は難しいことが分かったものの、当初の目的だった、Webエンジニアも巻き込んで開発をスケールさせるという目的が達成できた上、React+Reduxによるテストサイクルが非常に早く、結果としてテストのカバー率が広がるという効果も得られ、「ありかなしか、でいえば『あり』だ」という。

「ただそれは、ネイティブのことを知らないでReact Nativeのみ勉強すればいい、ということではない。ネイティブの知識とWebのアーキテクチャやプラクティスを組み合わせることで、はじめて開発をスケールできる」とし、もしこういった新規技術への挑戦に興味を覚える人がいれば、ぜひ声をかけてほしいと呼び掛けた。

デザイナーのありかたがチームのカルチャーを変える!?

次のセッションは、Quipper初期にロンドンでメンバーに加わり、イギリスはじめさまざまな国の社員たちと日本の橋渡し役も務めることになったデザイナーのtakeshiugajin@takeshiugajinが登場した。

takeshiugajin.JPGデザインがエンジニアのボトルネックにならないよう、毎週のように動線設計からモックアップ作成までスクラップ&ビルドを繰り返し、ブランディングなどありとあらゆるデザインを手がけた「スタートアップ期」、チームのメンバーが増えた一方で、属人性の排除とガイドラインの整備に腐心した「体制移行期」を経て、続々と新しいサービスをリリースできるようになった「事業成長期」に入った今、「あらためて、人の人生にポジティブな影響を与えられるサービスに関われることに幸せを感じている」という。

この数年の経験を振り返って、「初期デザイナーのスキルセットによって、開発チームのカルチャーができる」という仮説にたどり着いたそうだ。

デザイナーと一口に言っても、UXのアプローチが得意な人、エンジニア寄りの人、あるいはビジュアルに強い人と色々だが、「このうちどのタイプが初期チームに加わるかによって、開発チームのあり方やサービスそのもののブランディングも変わるのではないか」と彼は述べる。今のQuipperは、UX設計やデザイン実装はデザイナー以外の人に頼りがちだそうだが、もし違うタイプのデザイナーがいたらどんなチーム文化になっていたか......と想像することもあるという。

そして、「デザイン」という言葉の定義が広がる今、採用や今いるメンバーのスキルアップを通して、今後の事業フェーズに合ったチーム作りに取り組んでいきたいとした。

最高のプロダクトを作るために必要な最高の開発を支える、SREチームの役割

「Quipperのプロダクト開発を最高にしたい。だから自分はSREチームに来た」ーー元々はRailsやReact Naviteなどを用いて開発に携わってきたyuya-takeyama@yuya-takeyama。Kubernetesへの興味もあり、今は可用性やパフォーマンスも含め、サイト全体の信頼性向上に責任を持つSREチームに異動して「絶賛勉強中」というyuya-takeyamaの考える「最高のプロダクト開発」とは何だろうか。

彼は「オーナーシップ」「ボーダーレス」「アジリティ」「リライアビリティ」という4つの要素が必要だとし、それぞれについて説明した。

yuya-takeyama.JPG現在Quipperでは「Kubernetesを使ったマイクロサービス化は始まったばかりで、今はまだ1つの大きなソースを数十人で開発している部分がほとんど。すると、責任の境界範囲が曖昧になって、お見合いが発生したりする」という。そこで、「サービスユニット」というチームを作り、それぞれが個々のサービスに責任を持つ、つまりオーナーシップを持つ体制にしているそうだ。サービス間のインターフェイスを決め、制約をかけることで、「あとはリファクタリングしても、パフォーマンス改善も、何なら言語ごと入れ替えることも何でもできる。インターフェイスの制約があるからこそ自由が得られる」と説明した。

次の「ボーダーレス」とは、自身がそうであったように、フロントエンドやアプリ、インフラでも何でも、「やりたいという人が何でもできるように制約を取り払う」というもの。そのためにモノレポを採用し、クライアントとサーバサイド、双方にまたがる修正を一気に行えるようにした。

「アジリティ」を実現するために、「仮説検証のサイクルを高速に回せるような基盤を作りたいと考えた」という。それまで、クライアントサイドとサーバサイドにまたがる修正を加えた場合、つなげての検証が難しかったが、プルリクエストを出すとマイクロサービスをまるごと立ち上げるようにした。「好きなタイミングで好きにリリースし、反応を見られるようにしていきたい」という。kecholが紹介したFeature Flagに加え、サーバクラスタの一部のみリリースし、エラー率が高ければすぐに元に戻すという、カナリアリリースの仕組みも整えていきたいと語った。

「小規模な失敗をカジュアルにできる環境をKubernetesで作っていきたい。ひいてはユーザーに高速に価値を提供したい」

最後に、SREという言葉にも含まれているリライアビリティがなければ、開発者がアプリの開発に専念できない。「それには安定稼動し続ける必要がある。それには、いろいろな自動化が必要で、メトリクスを収集したり、アラートを送ったり、必要に応じてサーバを増減したりして信頼性を高めることで、最高の開発環境に近付くのではないか」という。

「Quipperのプロダクト開発を最高にしたい。それによってQuipperのプロダクトを最高にして、ユーザーに最高の教育を届けたい」と宣言。そんなミッションに興味を持つ人がいれば、ぜひ声をかけてほしいと呼び掛けた。

スタディサプリ・Quipperは
「誰かの人生を変える可能性を秘めたサービス」

最後にkyanny@kyannyが、「エモい」話担当としてあらためて「世界の果てまで最高の学びを届けよう」というQuipperのミッションと、「Distributors of Wisdom」というビジョンを紹介した。

kyanny.JPGkyannyがQuipperに加わることを決めたのは、「アフリカの若者は、同じくらい高くても車ではなくスマートフォンを買う。なぜなら、彼らはインターネットで世界につながることにどれほど価値があるかを知っているから」というQuipper創業者、渡辺雅之の言葉に動かされたからだ。だからこそ、オンラインの学習プラットフォームを提供することにこだわっているのだという。

彼は「日本でも、教育が人生を大きく左右することに変わりはない。スタディサプリ・Quipperは本当に人生を変える可能性を持っており、僕たちはそんなサービスを作っている」と述べ、このビジョンに到達するため、岩や障害だらけの山道を粘り強く一緒に登っていける人に加わってほしいと締めくくった。

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今回のイベント内容も掲載→「StudySapuri Product Meetup を開催しました #sapurimeetup

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