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RMP FEATURE

RMP FEATUREカーセンサー

【リユースそして中古車の可能性】
古くて良い物を使い、豊かに暮らすことが
トレンドに!
拡大するリユース市場と中古車の未来を、
経済ジャーナリスト 荻原 博子さんが語る

いま、リユース市場が脚光を浴びつつある。スマートフォンやカメラ、バイク、カー用品などの中古売買市場規模が拡大を続ける中で、フリマアプリの流行を背に受けて、古くても良い品の価値を見出し、使い続けることが若い世代を中心に受け入れられ始めているのだ。こうした状況がなぜ起きているのか。1984年の創刊以来、安心・安全にカスタマーがクルマの購入ができるように尽力してきた中古車情報メディア「カーセンサー」の連載第1回として、経済ジャーナリストの荻原 博子さんに話を聞いた。

2018-02-22

大きく変化する消費行動と、
若年層を中心に拡大するリユースマーケット

今までにない機能が搭載された話題の「新製品」。フルモデルチェンジしたピカピカの「新車」。「新築」のマイホーム。これまで日本では「新しい」事がニュースとして持て囃され、それを手に入れることは一種のステータスだった。しかし今、こうした状況が変わりつつあると、経済ジャーナリストの荻原 博子さんは指摘する。

「いま、若年層を中心にお金に対する考え方が大きく変わりつつあります。先日ある大学が「余裕のあるお金があったらどうしますか」というアンケートを学生に行ったんです。するとその結果、"貯金する"という回答が"デートに使う"を上回ってしまいました。バイトなどで自由に使えるお金が増え、ともすれば浪費に走りがちだった学生が、今はすごくシビアかつ堅実に、お金の事を考えているんです。」

photo002.jpg経済ジャーナリスト 荻原 博子さん

「その背景には、日本経済が低成長期に入って久しいことと関係があります。高度経済成長期には、新しい製品をどんどん買い換えることで景気が上昇していく実感がありました。でも低成長期、しかも人口減少も起きている日本の今の状況では、新品を消費して古くなったら使い捨て、という社会では維持していけないんですよね。政府も新築住宅だけではなく、中古物件の販売に力を入れている。日本の消費のあり方が、変化しようとしているんです。」

こうした考え方の変化は、リユース市場の拡大という形で現れ始めている。2012年からの3年間で、スマートフォンやカメラ、家電など、特に若年層が購入する高額商品を中心に中古売買のマーケットが伸張。また、スマートフォンで手軽に商品の売買ができるフリマアプリも、誕生から5年間で市場規模3052億円へと急拡大し、これまでCtoCサービスを牽引してきたネットオークションの市場規模3458億円に迫る勢いを見せている。

photo03.jpg環境省 第四次循環型社会形成推進基本計画策定関連資料(案)
「我が国におけるリユースの現状と今後の方向性」

節約のための消極的選択ではない!
トレンドになりつつある"あえて古い物を選ぶ"理由とは

低成長経済の中で拡大する中古品売買市場。荻原さんは、中古品が受け入れられる理由の一つに、価値観の変化があると語る。「今、日本では住宅をリノベーションして住む人が増えていますよね。古い民家の趣を活かしながら、自分のライフスタイルに合ったデザインに改修していく。欧米では、"古いものこそ良い"という考え方がすでに根付いています。おばあさんのセーターをアレンジして着続けるフランス人や、築500年以上の住宅をリノベーションして住み続けるイタリア・フィレンツェの人。ヨーロッパでは、築100年程度だと比較的新しい物件だと言われることもあります。日本もそうした、古いモノの素晴らしさや希少性に気づき、モノを長く大事に扱う価値観に近づいてきているのかもしれません。」

photo04.jpg古民家を利用したリノベーションは、新旧両面の価値をあわせもつ
(左:古民家の外見/右:リノベーションしたキッチン)

もう一つ、中古品を購入すべき理由として荻原さんが挙げるのは、モデルチェンジによる世代交代の速さだ。特に車はいま、購入タイミングを慎重に見極めるべきだと言う。「ここ10~20年で車の環境はガラッと変わるはず。自動運転技術はすごく進歩して、すでに誤差数センチで目的地に到着することが出来ていますからね。電気自動車の性能も省エネ化が進むでしょう。毎年毎年、性能がアップしていく時期に大きく投資をしたけれど、数年後には世代交代で使いづらくなった、という事も考えられます。」

「地方で暮らす方にとって、車は生活必需品。最寄り駅やスーパーまで30分?1時間以上かかる環境では、車がないと暮らしていけませんから。地方に住んでいる人は約7000万人もいます。だからこそ、中古車や軽自動車を中心とした比較的安価な製品を購入するニーズは、地方を中心にこれから大きくなっていくと考えられます。」

アメリカでは車をリースや中古で利用することが盛んに行われており、取引台数の市場規模は新車の約2倍となっている。サステナブル社会の実現に伴う価値観の変化と、急速な世代交代を見越した段階的な投資の波が、少しずつ日本にも及んでいるのかもしれない。

photo05.jpgみずほ総合研究所「天井感が強まる米自動車市場」

賢い投資の選択が、家族の幸せにつながる。
中古車普及のカギを握るのは「安全・安心」

人が暮らしていくための必要品として、住宅の次に高価な物が車だ。荻原さんは特に、人生の転機を迎える人たちにこそ、中古車購入という選択肢を持ってほしいと話す。「車の購入や買い替えは、転居、結婚、出産など人生の節目に発生することが多いですよね。でも大切なのは、新しい人生のスタートをきった後。家族が豊かに暮らしていくための大事な資産を、最初から使い切ってはいけません! 新車で気持ち良くスタートをきるのもいいですが、給与が挙がりにくい時代の中で家族が豊かに暮らしていくため、資産の使い方についてしっかりと考える必要があります。」

「"モノ(消費)からコト(体験)へ"と言われて久しいですが、特に家族が健やかに、幸せに暮らしていくためには上手な資産運用が欠かせません。大きな投資はなるべく避け、そのお金を家族の思い出を作ることに費やしたり未来に備えるのが、今のトレンドにも合っているのではないでしょうか。中古車をはじめとするリユース市場は、今の日本において重要性が増してくると思っています。」

photo06.jpg

家族の資産運用を助ける可能性を大きくもつ中古車。その普及の鍵を握るのは整備と安全性だ、と荻原さんは語る。「家族を乗せたお父さん・お母さんにとって、やはり車が安全であることに一番大きな関心があります。中古車に安全と安心が担保されているという理解がさらに進めば、自然と中古車を選ぶ人が増えてくるのではないでしょうか。」

事故を絶対に起こしてはならない車だからこそ必要な"安心"と"安全"。この二つの価値をカスタマーに提供するため、カーセンサーは業界のパイオニアとしていち早く、誰よりも熱心に取り組みを続けている。次回はこの取り組みについてお伝えしていく。

[ 今回登場したゲスト ]


ogiwarasama

荻原 博子さま/
経済ジャーナリスト
ogiwarasama

1954年 長野県生まれ。大学卒業後、経済評論家の亀岡太郎氏に師事。その後独立しフリーの経済ジャーナリストとしてダイヤモンド社、実業之日本社、日本実業出版社、マガジンハウス『Hanako』などで連載を手がける。難解な経済とお金の仕組みをわかりやすく解説することに定評があり、デフレ経済の長期化によるローンの返済の必要性などを説き続ける。近著に『老前破産 年金支給70歳時代のお金サバイバル(朝日新書)』

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